これまでの研究概要
<微生物由来の新規酵素の機能解析と応用>
核酸関連化合物の微生物代謝の解明とそれに関わる酵素の機能解析および応用を行っている。例えば、核酸塩基分解酵素ジヒドロピリミジナーゼの5-置換ヒダントイン類に対する立体選択性を利用したD-アミノ酸生産プロセスの開発、クレアチニン代謝系酵素を利用した腎機能評価のための臨床診断用酵素の開発などを行っている。また、様々な特徴を有するペルオキシダーゼ、ラッカーゼなどのオキシダーゼ類を微生物界に広く検索するとともに、その用途開発を行っている。例えば、糸状菌由来のペルオキシダーゼの洗剤用酵素としての開発、臨床診断用酵素としての開発などを行っている。
D-ヒダントイナーゼを用いたラセミ体5-(p-ヒドロキシフェニル)ヒダントインからのD-p-ヒドロキシフェニルグリシンの生産プロセス
新規糸状菌Arthromyces ramosusの生産するペルオキダーゼの結晶
ペルオキシダーゼによる色移り現象の防止効果
赤い布と白い布を一緒に洗濯したときの色移り現象
赤い布から遊離した色素が白い布に移り、全体に赤みを帯びてしまっている。
ペルオキシダーゼによる色移り現象の防止効果
ペルオキシダーゼの作用により赤い布から遊離した色素は脱色され、白い布への色移りが抑えられている。
赤い布に結合している色素に対しては作用しないため、赤い布の脱色は起こらない。
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